デュアルモニターやトリプルモニター環境を構築したいとき、グラフィックボード(GPU)とマザーボード(内蔵GPU)を併用できたら便利ですよね。
この記事では、Windows 11環境で外部GPUと内蔵GPUの映像出力を同時に有効にする方法を、BIOS設定とWindows側の確認手順を交えて詳しく解説します。
目次
✅ 前提条件の確認
まず、以下の条件を満たしているかを確認してください:
条件 | 内容 |
---|---|
CPU | 内蔵GPUを搭載したIntelまたはAMDのCPU(例:Intel Core iシリーズ) |
マザーボード | 内蔵GPU出力端子(HDMI, DisplayPort等)を持つ |
グラフィックボード | 映像出力端子があるディスクリートGPU(NVIDIAやAMD製) |
OS | Windows 11 |
⚠️ 注意:内蔵GPU非搭載のCPU(例:Intel Fシリーズ)ではこの方法は使えません。
🔧 手順①:BIOSで「内蔵グラフィックス」を有効にする
方法1:PC起動時にBIOSに入る
- PCを再起動し、BIOS(UEFI)設定に入る
→ 起動時に「DELキー」または「F2キー」などを連打します(マザーボードにより異なる) - 「Advanced」または「Chipset」などのタブへ移動
- 内蔵グラフィックス(iGPU)設定を「Enabled」にする
項目名は以下のようなバリエーションがあります:iGPU Multi-Monitor
→ EnabledIntegrated Graphics
→ EnabledPrimary Display
→ Auto または iGPU + PEG
※「Advanced」→「Chipset Configuration」の中に「iGPU Multi-Monitor」が入ってるいる場合があります。
- 設定を保存して再起動(Save & Exit)
※Windows 11上からBIOS(UEFI)に入る手順
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「システム」→「回復」を選択
- 「今すぐ再起動」をクリック
- 「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」を選択
- 「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」を選択
- 「再起動」をクリックすると、BIOS設定画面が表示されます
- 以降は上記(2)から進める。
🖥️ 手順②:ディスプレイをそれぞれ接続
- グラフィックボードのHDMIやDisplayPortに 1台目のモニター を接続
- マザーボードの映像出力端子に 2台目のモニター を接続
💡 モニターに信号が来ない場合は、BIOS設定が適用されていないか、OSが正しく認識していない可能性があります。
🪟 手順③:Windows側でディスプレイ設定を確認
- 右クリック →「ディスプレイ設定」 を開く
- 「複数のディスプレイ」欄で、接続されているモニターがすべて表示されているかを確認
- 必要に応じて表示モード(拡張・複製)や配置を設定
🧠 トラブル対処法
症状 | 対処方法 |
---|---|
内蔵GPU出力が使えない | BIOSでiGPU Multi-Monitorが有効か確認 |
モニターが映らない | ケーブル接続やポートの不良を疑う |
Windowsに2台目が表示されない | デバイスマネージャーで「ディスプレイアダプター」にiGPUがあるか確認し、なければドライバーをインストール |
🔚 まとめ
Windows 11では、BIOSの設定を少し変更するだけで、グラボと内蔵GPUの映像出力を両方使うことが可能です。
これにより、モニターを増やして生産性を向上させたり、サブディスプレイで情報を常時表示したりといった活用が可能になります。
ぜひ、あなたの作業環境に合わせて活用してみてください!